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『建物、コミュニティの二面から選ばれる実験住宅「一宇邨(いちうそん)」の魅力とは? 』 福岡市中央区谷のシェアハウス

カテゴリー:スペースRデザイン事業
投稿日:2019.5.15

建築家 中村 享一先生の自邸として1994年建設、2011年よりハイコンセプトのシェアハウスとしてスペースRデザインで運営させて頂いている実験的住宅。築25年の成長の姿を、住まいと街の解説者 中川寛子さんより記事にして頂きました。

  1. 古くなっても選ばれる、築年不詳の空間
  2. 目には見えない環境にお金をかけた快適住宅
  3. 多様な人が暮らす長屋をイメージ、村長が入居者を面接
  4. 問題はハードから、ソフトから解決
  5. 建築家は未来を見ることを訓練された職業人

人生の出会いとは素晴らしく、自分がビル再生事業を行うきっかけが、2001年 中村先生による、今は無き 冷泉小学校での「建築再生デザイン会議」。九州各地の先進的 建築再生報告に衝撃を受ける。そして今、ストック活用の仕事をする中で、何十年も先を見越した中村先生の思想と建物に関わらせて頂く貴重な経験が、この一宇邨プロジェクト。建物は、時間を経ても、今が一番新しい と思う。

  • どのプロジェクトもレベルが上がると、とたんに文章表現がとても難しくなる中で、中川さんに取材してもらえた幸運な機会。恐縮ですが、自分にとって頭に留めたい文章を、記事からピックアップさせて頂きました。
  • そもそもこの住宅は居心地のよさを追求する実験住宅として建てられた。・・・転居にあたり、この家をシェアハウスにしようと考えたときには、建物自体の実験に加え、広い共用空間を利用し、住み方の実験もしてみようと思いました。
  • 中村氏がイメージしたのはかつての長屋だ。「大学や会社の寮などと違い、日本の長屋には様々な階層の人が住んでおり、そこにご隠居さんという全体のまとめ役であり、ご意見番という役割の人がいるのが他の住まいにない点。ここでは私自身がご隠居役となり、村長としてコミュニティをつくっていこうと考えました」
  • 村長の役割はコミュニティを壊す人を入れないようにすること。そのため、シェアハウスが軌道に乗るまでの4年間は入居前には村長との面接を課し、入居後半年間はお試し期間と位置づけた。
  • 明文化されたルールはない。中村氏は「トラブルが起き、それに対処することでコミュニケーションは深まる」。吉原 勝己は「ルールを決めないことをルールにしようと言われ、びっくりしたことを覚えています」。
  • こうした自発的な雰囲気、暗黙のルール「その作業が積み重ねられていくうちに文章ではなく、文化としてのルール、ここ独自の価値観が生まれ、入居者が変わっても引き継がれていく」
  • 細かく用途を決めて作りこまれた建物で、使い方への不満が出た時にはルールというソフトで対処するしかないが、建物に可変性があればハードが問題そのものを解消してくれることもある。ハードとソフトの融合とはこういうことを言うのだろう。
  • 建物の魅力に加え、自発的に動く人たちが集まるコミュニティがあるとなれば人気が出るのは当然。一宇邨には建築や都市計画などに関心のある人を中心に日本のみならず、世界から人が集まっており、退去した後も遊びに来る人がいるなど話を聞くだけでも実に楽しそう。
  • 「まちづくりをしている人ならここに入居、他の入居者と話をするだけで仕事の3分の1くらいが終わってしまうかもしれませんね」というコミュニティがあるとしたら、家賃が高くても住んでみたいと思うはず。コミュニティの価値が評価されているのである。

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吉原住宅 代表プロフィール
吉原住宅有限会社
代表取締役

吉原勝己

1961年福岡市生まれ。1984年九州大学理学部卒業後、旭化成で医薬品の臨床研究を17年行う。その後吉原住宅に入社。
老朽ビルの再生が、資産価値向上と人のつながりを深める手段となることを確認する。