昨年、北京の清華大学でご一緒に講演させて頂いた、“LIFULL HOME´S 総研 所長 島原万丈さん” の「住宅幸福論~ひとり暮らし時代の住まいの幸福と不幸」を博多区で聴講。福岡市は、東京23区・大阪市にならび単身世帯率が49.6%で、地方都市でダントツ(全国平均34.5%)。
その実態を「ウエルビーイング(主観的幸福度)」、家への①満足②感情③エウダイモニア(良い人生への精神状態・活動)で評価され、多変量解析や各種データー解析で、ユーザー本意の統計技術で分析されていた。昔、精神系新薬開発をやっていた経験からは、驚くべき解析アプローチを見れて、医学会で発表されても面白そう。
結論で述べられた、『ひとり暮らしの住まいの幸福度』をその3点から、次の5項目で高める手段に、僕らが取り組んできた経営コンセプトを≒で重ねると、
❶家のスペック≒リノベーション
❷家の感覚的評価≒アフォーダンス
❸コミュニティ≒ほどよい関係性
❹暮らし方≒DIY
❺大家・管理スタッフ≒社会性・持続性あるビージョナルな経営管理体制
と、これまでの僕らの経営に当てはめることができた。
面白いのは、「❸コミュニティ」と幸福度の相関は他の項目と比べるとそれほど高くなく、「❺大家・管理スタッフ」は①②③全てにわたり、幸福度との高い相関関係があり、ここに重点を置くことは経営的に生産性が高そう。
人的・時間的・金銭的投資を、業界は、特に不動産オーナー・不動産管理業界はこのデーターをもとに、考えを改善すべき。
これまであやふやだった指標に、新たな科学的メルクマールが設定されたことで、「愛ある賃貸」から始まる日本人の住まうことへの理解がもう一段階先に進むことができそうです。万丈さん、今回も有り難うございました。
【LIFULL HOME’S 総研 住宅幸福論 Episode3 lonely happy liberties ひとり暮らしの時代(276ページ)ダウンロード】
https://www.homes.co.jp/souken/report/202006/