縦の社会を横につなげる! 新たなイノベーションの実現のための産学官連携とまちづくり
私たちは「産学官連携」と「まちづくり」の両方の活動を行っています。ただそれには理由があります。
いま、日本社会の中で、会社、行政機関、大学、個別の企業組織など、様々な日本の組織・仕組みが柔軟に立ち回らなくなってきているように思えます。というのも、80年代くらいまでの日本社会は、いわゆる<縦割り>と呼ばれる産業構造や組織構造の中で、それぞれの業界内で競争を行い、イノベーションサイクルを構築しながら発展してきましたが、そうした<縦割りの構造>は徐々に生産性を失い、多様なニーズに応えられなくなってきたからです。そして、そうした<縦割りの構造>から抜け出せずにいます。
したがって、今必要とされているのは、「縦の社会を横につなげる」ことなのです。このことは、組織や業界の違いに関係ない事態だと思います。例えば、不動産業界において、今までにないやり方を使い、空き室対策を実施しようとします。その場合、建築や施工会社はもちろん、各種メディアや、インターネット、投資会社やグルメ業界から、アーティストやデザイナー、学生さんなど様々な業界の方の力が必要となるのです。こうした横のつながりを社会全体で行うことこそ、「産学官連携」が目指すことなのです。
また、最近、地域社会においては、少子高齢化の進行や過疎化、再開発、大規模複合施設の進出によるコミュニティの崩壊などの問題が声高に叫ばれ、それに伴って、ますます社会的な諸問題を解決する「まちづくり」の重要性が高まってきています。ただし、実際には個々の地域はそれぞれに、計りきれない多様性と複雑性を兼ね備えており、“これで正解”というアプローチはありません。むしろ、今必要とされているのは、地域の問題は極力それぞれの地域で解決していく、というアプローチではないでしょうか。そうした場合、地域の方々と様々な職能を持つ外部の方々との協働が重要になります。つまり、ここでも「縦の社会を横につなげること」が大切なキーワードとなります。
一見すると、行政や企業によるトップダウン型にみえる「産学官連携」と地域住民によるボトムアップ型にみえる「まちづくり」は、実際には、同じ方向性を目指している活動なのです。だからこそ、私たちが、積極的に両方の活動を行っている理由は、それらが相互に補い合うことで、結果的にイノベイティブな成果を創出できると考えているからです、








