住宅改良開発公社・東京大学大学院建築学 大月敏雄教授で進められる『あしたの賃貸プロジェクト』第2回レポートは、福岡市中央区「新高砂マンション」を取り上げて頂きました。いつものことですが、自分には言葉にできない意識を、別の角度から言語化頂けるのは有難いです。
●トピック
1)住戸リノベーションにより復活するものの、稼働率が頭打ち。
2)まずは「地域貢献の拠点」をつくろう。
3)「社会的価値」と「経済的価値」を同調させたい。
以下抜粋です。
面白いのは、1階部分の盛り上がりに同調するように、住戸の空き室が埋まっていったことだ。「清川ロータリープレイス」の開業が2016年で、その年から住宅部分の稼働率が上がっている。𠮷原さんは、この現象を「社会的価値と経済的価値の同調」と言っている。
𠮷原さんのすごいところは、テナントスペースを単なる賃料を生み出す「床」としてではなく、地域交流の場としての意味を持たせたということだ。80坪の床をひとつのテナントにまとめて貸した方が楽だったはずだが、あえて面倒くさいやり方を選んだ。もしもそこで楽な方を選択していたら、賃貸住宅部分の伸びもなかっただろう。
地域に貢献することで結果的に賃貸事業者も救われる。地域とともに成長する不動産のありようだ。
●内容:https://ashitanochintaipj.com/project/detail.html