長らく交流してきた皆さまと登壇させて頂くことになりました。楽しみです。
福岡県久留米市の賃貸住宅「コーポ江戸屋敷」で、久留米の皆さんとずっと取り組んできた、「共感不動産」運営の試みを報告させて頂きます(大きな費用はかけられないので、最近話題の団地リノベーション事例に比べると大変ジミなんですが)。
今回の準備では、運営者 そして そこに暮らす人が「伴走者」になった時、建築、不動産そしてまちの未来が変わる可能性を改めて感じました。
【概要】
都市の機能別のゾーニング、標準家族という設定、住宅や居住地の選択基準といった「定石」では対応できない現実がある。建築計画はもはや標準解をつくって提示するものではなく、可能性を発見し示唆するものではないか。
よりよく地域が持続していく、もしくは活性化するために「伴走する人々」の活動やそのしくみづくりにも視野が広がってきている。面的な「地区」を計画するのではなく、その中にある「個」から仕掛ける住宅地計画もありうるのではないか。
これからの住宅地計画は、計画して完了ではなく、伴走こそが必要とされ、伴走のなかに、新たな可能性や価値が生まれるのではないか。
本研究懇談会では、シェアハウス、公的団地、民間賃貸マンション、戸建て住宅地といった共有するものと住民間の距離感を異にする事例を取り上げる。
これらの事例はいずれもコロナ禍において集まって住むことの意味を問い直し、積極的に魅力をつくろうとしているものである。「個と共のバランス」を軸に、「伴走する人々」の視点から集住のポテンシャルを議論し、経済的、機能的合理性からみた価値だけでない、新しい価値を発見したい。
URL:https://www.aij.or.jp/2021taikaijizen.html